内容証明郵便は、郵便物の内容、差出人、宛先、配達日等を公的に証明してくれる郵便です(郵送した文書の記載内容の正確性を証明するものではありません。)。
内容証明郵便は、法律上の意思表示等を行ったことを確実に証拠として残すために利用されます。また、法律家名義の内容証明郵便を送ることにより、相手方にプレッシャーを与え、債務の履行を促しやすいといえます。
内容証明郵便が利用される場合
・消滅時効の完成猶予の必要がある場合
売掛金債権、貸付金債権等の債権の消滅時効の完成日が迫っている場合に、債務者に内容証明郵便を送って債務の弁済を催告すると、催告の日から6か月間、消滅時効の完成が猶予されます。このように消滅時効の完成の猶予のための催告を確実に行ったことを証明するために、内容証明郵便が利用されます。ただし、消滅時効の完成猶予の効果が生じるのは1回のみであり、6か月が経過する前に訴訟提起等を行う必要があります。
・契約解除の意思表示を行う場合
売買契約や賃貸借契約等の契約を解除する場合には、契約解除の意思表示を行ったことを確実に証拠として残しておくために、内容証明郵便が利用されます。
・債権譲渡通知を行う場合
売掛金債権、貸付金債権等の債権を第三者に譲渡する場合、譲渡人から債務者に対し、譲渡人から譲受人へ債権を譲渡した旨の債権譲渡通知を内容証明郵便で通知するのが通常です。これにより、譲受人は自己が新たな債権者であることを確実に債務者や第三者に対抗することができます。
・期限の定めのない債務について遅延損害金を発生させる場合
弁済期限の定めのない債務については、債務者が債権者から催告を受けた時点で遅延損害金の支払義務が発生します。そのため、内容証明郵便で催告を行い、遅延損害金の発生日を明確にすることが行われます。
・相手方にプレッシャーを与えて履行を促したい場合
上記のように法的な観点から内容証明郵便を利用する必要がある場合でなくても、内容証明郵便を送付することにより、相手方にプレッシャーを与えて履行を促すために、内容証明郵便が利用されることも多いです。それまで支払に応じてくれなかった債務者が、内容証明郵便を受け取った途端に大人しく弁済してくれるということも少なくないです。
内容証明郵便に関する注意点
・男女問題に関する慰謝料請求や借金の返済請求などに関する内容証明郵便を相手方の職場や第三者に宛てて発送すると、相手方から名誉毀損やプライバシーの侵害を主張され、かえってこちらが不利な立場に追い込まれることがありますので、注意する必要があります。
・相手方との関係性によっては、いきなり法律家名義の内容証明郵便を送るよりも、ご自身の名義で郵便を送るほうが望ましいケースもあります。例えば、法律家名義の内容証明郵便を送ると、相手方が代理人を起用する可能性も高まり、そうでなくても相手方の態度が硬直化し、当事者間での柔軟な話合いが難しくなる可能性もあります。
・内容証明郵便を送りたい相手方の住所が不明な場合、一定の要件を充たせば、行政書士が職務上請求を行うことにより、相手方の住民票を取得して転居先を確認することができます。
・内容証明郵便には、一定期間内に返事がない場合には訴訟等の法的措置を講ずる旨が記載されていることも少なくありません。もっとも、訴訟には時間も費用もかかり、内容証明郵便を発送する側としてはできるだけ事前の交渉で問題を解決したいと考えていることが多いです。そのため、指定された期間内に返答をしなかったからといって、すぐに裁判を起こされる可能性は高くないです。ただ、受け取った内容証明郵便の内容が理不尽なものでなく、話合いの余地があるような場合には、完全に無視するのではなく、追って回答する旨の受領確認の連絡をしておくと、訴訟を提起される可能性をより低くすることができます。
まとめ
以上、内容証明郵便を送るメリットと注意点について解説いたしました。
内容証明郵便を送ることによって効果が得られるかどうかはケースバイケースとなるため、慎重に行動する必要があります。
弊所では、初回無料でお話をじっくり伺い、適切なアドバイスをさせていただきます。
ぜひお気軽にお問い合わせください。



