ペットに財産を遺す4つの方法

ペット法務

こんにちは。行政書士の草深奈々です。

今回は、ペットに財産を遺す方法についてご紹介します。

1.負担付遺贈

負担付遺贈は、遺言により、遺産を受け取る者(受遺者)を指定して、一定の財産を承継させる代わりに義務を負担させることをいいます。ペットを飼っている場合には、自分の死後にペットの世話やペットの死後の供養等をしてくれる人を受遺者にして、受遺者がペットの世話等をしてくれることを条件に、受遺者に遺産を承継させることになります。

ただし、負担付遺贈の場合、受遺者は、遺言に基づく遺産の受取りを拒否することができます。そのため、せっかく遺言を作っても、受遺者がペットの世話をしてくれないという事態が多々発生しているのが現状です。

なお、自分の死後に受遺者がきちんとペットの世話を行ってくれるかどうかが不安な場合には、遺言書の中で遺言執行者(未成年者や破産者でなければ誰でもなることができます)を選任しておくことが考えられます。遺言執行者は、受遺者がペットの世話等の負担を履行しない場合に、家庭裁判所に遺言の取消しを請求することができます。

2.負担付死因贈与

負担付死因贈与とは、自分が死亡した場合に、一定の義務を負担してもらうことを条件に自分の財産を贈与する契約です。遺言とは異なり、契約であるため、財産を譲り渡す側と譲り受ける側(受贈者)の双方の合意が必要です。いったん契約を締結してしまえば、特別な事情がない限り、契約関係を解消することはできないため、負担付遺贈と異なり、少なくとも法律上はペットの世話を拒否される可能性が低くなります。

また、死因贈与について遺言執行者の規定が準用されているため、受贈者がきちんとペットの世話をしてくれるのかどうかが不安な場合には、死因贈与契約において、受贈者の行為を監視する死因贈与執行者を指定しておくことができます。

3.ペット信託

ペット信託は、ペットの飼い主が亡くなるなどした場合に第三者にペットの面倒を看てもらうために、あらかじめ信託契約を締結しておき、飼い主がペットの面倒を看れなくなった場合に面倒を看てくれる人(受託者)にペットの飼育費用等を託す方法です。

信託契約では信託を開始する条件等を柔軟に取り決めておくことができますので、飼い主が死亡した場合だけでなく、飼い主が認知症になったこと等を信託の効力発生条件にすることも可能です。

また、信託監督人(受託者と未成年者以外であれば誰でもなれます)を選任することにより、受託者が適切にペットの世話を行っているかどうかを定期的に監視することもできます。

4.ペット保険

ペットの医療保険であり、飼い主が認知症になった場合や亡くなった場合に保険金が下り、その資金でペットの飼育費用を賄うものです。

最初にまとまったお金を用意する必要がなく、医療保険として治療費の支払いもすることが可能なため、気軽に取り組みやすい方法です。

当事務所では保険代理店をご紹介することも可能です。

以上、ペットに財産を遺す4つの方法をご紹介しました。

人生100年時代と言われる現代。ペットの平均寿命も一昔前と比べると格段に伸びており、昔と比べてペットと暮らせる時間が長くなっています。

ただ、その反面、飼い主が病気や認知症等になりペットを手放さなければならないというケースも増加しています。

また、若くても突然の事故や病気が起こる可能性も考えられます。

万が一の場合に、大切なペットを守れるのは飼い主様だけです。

ペットが生涯幸せな暮らしを送れるように、元気なうちに対策をしませんか。

当事務所ではペットの終生飼養施設のご紹介も承っております。どうぞお気軽にご相談ください。