「死後事務委任契約」その名前は聞いたことがあるけれど、具体的にどのような契約なのかについてはまだあまり知られていないように思います。
この契約は、本人が自分の死後の事務を、信頼できる第三者に委任する契約です。受任者は、遺族や関係者に代わって、遺産の整理や手続きを行います。
本記事では、死後事務委任契約のメリットと注意点について簡単に解説します。
死後事務委任契約のメリット
- 親族の負担を減らすことができる
- 自分の死後の希望を実現できる
- 自身が亡くなった後のことを頼める人がいない方は、死後の不安を解消することができる
- 死後に必要な手続きの漏れがなくなる
身寄りのないおひとりさまはもちろん、親族を頼れない方や、内縁や事実婚の関係にある方、周囲に負担をかけたくないという方にとって適した契約です。
依頼できる内容
①死亡後の手続き
②親族や友人・知人への連絡
③葬儀や納骨の手続き
④家賃や公共料金や医療費などの精算
⑤公的手続き
⑥税金関連の手続き
⑦自宅の清掃や遺品整理
⑧ペットの引き継ぎ先の指定
⑨利用サービスの解約・退会手続き
⑩デジタル遺品の処理
注意点
死後事務委任契約では実現できない内容もあります。
例えば、相続や身分関係に関する事項(相続分の指定、遺産分割方法の指定、認知や遺言執行者の指定)や、生前に発生する手続き(生前の財産管理、生前の身の回りのこと)などは死後事務委任契約でカバーすることができません。
そのため、基本的には遺言書作成と併せてご準備いただくことをおすすめいたします。さらに、遺言書と死後事務委任契約は、共に公証役場で公正証書とするのが好ましいです。
終わりに
今後さらに進んでいく超高齢社会、核家族化、少子化、未婚率の上昇などの社会的状況の変化が、「死後事務委任契約」のニーズを高めていくと考えられています。
まだ元気なうちに死後の手続きについて取り決めしておくことにより、安心してこれからの人生を楽しむことができるのではないでしょうか。



