夫婦関係が危機に瀕したとき、修復への第一歩として「夫婦間誓約書」を作成するケースが増えています。特に不倫や家庭内暴力(DV)などの深刻な問題が生じた場合、将来に向けた約束事を明文化することで関係修復の足がかりになることがあります。この記事では、夫婦間誓約書の基本的な知識から作成方法、法的効力までを解説します。
作成される主な状況
夫婦間誓約書は、夫婦間の問題解決や今後の行動指針を定めるための文書です。一般的に、次のような場合に作成されます。
- 配偶者の不倫が発覚した後の関係修復時
- DV(家庭内暴力)問題の解決策として
- 浪費や借金などの金銭問題への対応策として
- 離婚を回避するための最終手段として
すぐに離婚は考えないけれど、今後同じことを繰り返さないことを相手に約束してもらいたいときに作成する書類です。当事者同士が冷静に話し合い、今後の関係について明確な指針を設けるための重要なツールとなります。
不倫問題の場合の記載事項
不倫が原因で夫婦関係が悪化した場合、誓約書には以下のような内容が盛り込まれることが多いです。
- 不貞行為があったことの事実確認と謝罪
- 相手方との完全な関係断絶の約束
- 今後同様の行為を行わないことの誓約
- 違反した場合の慰謝料や財産分与についての取り決め
- 再発防止策
DV問題の場合の記載事項
DV問題の場合は、被害者の安全確保が最優先されます。
- 暴力行為の事実確認と謝罪
- 今後一切の暴力(身体的・精神的)を行わない誓約
- 必要に応じてカウンセリングや治療を受ける約束
- 再発時の措置(別居や離婚手続きの開始など)
法的拘束力はどの程度あるのか
夫婦間誓約書は、基本的には「私的な契約書」として扱われます。法的効力については以下のポイントを押さえておきましょう。
- 基本的には当事者間の約束事を明文化したもので、それ自体に強制力はない
- しかし、内容によっては民法上の契約として法的拘束力を持つ場合もある
- 特に金銭的な取り決め(違約金など)は、条件によって法的効力を持つことがある
- 将来的な離婚調停や裁判の際の証拠資料として有効
誓約書だけでは解決できない問題
誓約書を作成したからといって、すべての問題が解決するわけではありません。あくまで関係修復の第一歩であり、その後の行動や気持ちの変化が大切です。誓約書を作成しても相手の本質的な変化がなければ問題は解決しません。深刻なDV問題の場合、誓約書よりも警察や支援機関への相談が優先される場合もあります。
また、誓約書には強制執行などの直接的な法的強制力はありません。不倫相手への慰謝料請求等については別途対応が必要となります。
まとめ:夫婦間誓約書を効果的に活用するために
夫婦間誓約書は、夫婦関係の危機を乗り越えるための一つの手段です。以下のポイントを踏まえて活用することが大切です。
- 誓約書はあくまで関係修復のきっかけであり、最終目的ではない
- 内容は具体的かつ実現可能なものにする
- 両者が納得した上で作成することが重要
- 必要に応じて専門家のサポートを受ける
- 誓約書だけでなく、カウンセリングなど他の支援も並行して検討する
夫婦間誓約書は、問題を明確化し、今後の方向性を定める重要なツールです。しかし最も大切なのは、その後の行動と気持ちです。誓約書を作成した後も、お互いに尊重し合いながら関係修復に努めることが何より重要です。
夫婦関係でお悩みの方、不倫やDVなどの問題を抱えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。法律の専門家として、また、カウンセラーとして、あなたにとって最適な解決策をご提案いたします。


